新しいビジネスモデル!ネイルサロンオーナーが知っておきたいサブスク5選

新しいビジネスモデル!ネイルサロンオーナーが知っておきたいサブスク5選

 

「サブスク」とは、「サブスクリプション」のことで、定額で一定期間サービスを利用することです。

「商品」に対する対価の支払いではなく、「サービス利用」に対する対価を支払います。

 

ネイルサロンで導入を検討したいサブスクとは?

 

現在では、インターネットを利用したサービスが普及しており、音楽配信、動画配信、電子書籍配信、ソフトウェア提供などの「サブスク」サービスが増加しています。

<サブスクサービスの例>

音楽配信:spotify
動画配信:Netflix
電子書籍:kindleunlimited
ソフトウェア:office365

いわゆるサービスの「定額制」と「サブスク」は同じものと理解して大きな問題ありませんが、「サブスク」の方が金額やサービス内容にバリエーションを持たせていることが多い印象です。

つまりは、サービスの松竹梅を準備しておき、顧客ニーズに合わせた、適した「サブスク」を選べるようになっていると顧客満足度を高めるきっかけになります。

 

ネイルサロンで導入を検討したいサブスクは成長市場

 

矢野経済研究所によると、国内のサブスクリプションサービスは、2020年の市場規模は支払額ベースで前年度比28.3%増加の約8,759億円、2021年度は13.8%増加の約9,965億円と予測されています。

デジタルコンテンツや食品・化粧品の宅配サービスが主な分野でそのほかの分野は小規模であるとのことですが、各社キャンペーンの展開が加速し、2020年はサブスクリプションサービスの利用のきっかけとなった年であるとの見解が示されています。

参考記事:サブスクリプションサービス市場に関する調査

2021年も利用者が広がると予測されていることから、いまは市場が小さい分野においてもサブスクリプションサービスの導入はビジネスチャンスです。

 

ネイルサロンのサブスクの成功事例

 

ネイルサロンでも、月額料金を支払うことで、その期間通い放題のサブスクサービスが提供されています。利用方法によっては、都度利用よりもコスパが高く、利用者も増加しています。

サブスク導入される場合は、どのようなサービスが人気があり、どういった金額で提供されているのか確認しておきましょう

 

FreeNail

 

月額3,790円でネイルサービス受け放題の会員制サブスクリプションネイルサロンです。
ファッションを専攻する学生や読者モデル、ショップ店員などから高い支持を得ています。

FreeNailリンク

 

Viday

 

月額19,800円でネイルサロンだででなく、365日「美容院」「エステサロン」「リラク・マッサージサロン」「ネイル・まつげサロン」「パーソナルトレーニングジム」に通い放題になります。

Vidayリンク

 

RUBY&ONYX

 

プレミアム会員29,800円、ハンドレギュラー会員14,800円、フットレギュラー会員14,800円の3コースが用意されており、ニーズに合わせてコースを選択し定額サービスを受けることができます。

RUBY&ONYXリンク

 

Beautyfreepassport

 

入会費0円、平日昼間3,000円、全日4,000円で1か月通い放題のサブスクリプションです。フットジェルネイルコースも含まれており、指先だけでないサービスも特徴です。
コースには4,900円のサービスも含まれ、月に1度の利用でもお得な料金です。

Beautyfreepassportリンク

 

YourNail

 

ネイルシールを定額制でオーダーメイドできるサブスクリプション。ネイルシール2枚で月額1,180円です。おしゃれなネイルシールが毎月届く定期便が人気です。

YourNailリンク

 

ネイルサロンで導入を検討したいサブスクのメリット

 

<消費者メリット>

 

  1. 定額制であるため、サービスを受ける都度の支払いの手間がない。
  2. 定額制であるため、いろいろなサービスを利用すればするほど、1回あたりのコスパが高くなる。
  3. 契約したパッケージのなかで様々なサービスを気軽に試すことができる。
  4. 1か月などの契約期間に従い、好きなタイミングで解約することができる。商品を購入・所有しないため、利用したあとに返却でき「モノ」の処分する手間がない。
    買い切りに比べ、初期費用を低く抑えることができる。

 

<事業者メリット>

  1.  月額料金×契約数で継続した売り上げが見込め、収益が安定する
  2. 消費者にとって初期費用を低く抑えることができるため、新規顧客獲得のハードルが下がり取り込みやすい
  3. 消費者に継続して利用してもらうことにより、好みや行動パターンなど利用状況データや提供サービスに対する評価を受けることができ、サービスの改善につながる情報を収集することができる
  4. 一度きりの利用とは異なり、消費者の様子を見ながらサービス内容を変更することができる

サブスクリプションサービスは、何度も利用するサービス、できれば複数回利用したいニーズのあるサービス、利用するほどお得なサービスに合う、サービス形態といえます。

ネイルサロンは、一度行けばそれで済むものではなく、美容に関心の高い顧客ほどこまめにケアしたいものと考えられます。

そのため、サブスク形態であれば、ちょっとしたものでも気軽にサービスを利用できるため、ネイルサロンのサービス形態とマッチしています。

常にネイルをきれいな状態に保つことで、さらに継続してネイルサロンを利用する機会が増え、美容に関する興味や意識を高めてもらうことも期待できます。

ネイルサロンでは、音楽配信や動画配信と異なり、スタッフとお客様とのコミュニケーションも重要な役割をもつため、何度も利用してもらうことは関係構築の面でもメリットが大きいと考えられます。

 

ネイルサロンでのサブスクの導入で留意してほしい事項

 

「サブスク」にもいいことばかりではありません。次のような留意事項についても把握しておきましょう。

消費者の留意事項については、これらがサービス契約・継続の阻害要因とならないように対処することで顧客満足度向上につなげ、事業者の留意事項について事業継続の観点からしっかりと計画し取り組む必要があります。

 

<消費者の留意事項>

 

  1. ①一定期間利用することができるサービスを利用することができる契約形態であるが、利用しない場合でも料金が発生する。
  2. ②必要ない、利用しないサービスが含まれていることがある。
  3. ③契約を継続し続けなければ、サービスを利用できない。音楽や動画など一時的な利用のものは大きな問題はないが、データの保管やソフトウェアの利用などはサービスへの依存度が高い
  4. 企業側の都合で、金額やサービス内容が変更される可能性があり、ニーズと合わない場合、他のサービスを検討する必要が出てくる。
  5. 契約を継続し続けた場合、どこかのタイミングでトータルコストが買い切りのコストを上回る。

 

<事業者の留意事項>

 

  1. 月額契約の継続により利益を生むサービスであり、サービス直後には売上・利益がでないため、長期的にサービス継続する体力が必要。
  2. サブスクには、「使い放題」の側面だけでなく、「常に新鮮なコンテンツ提供」の側面ももっており、サービス内容の充実化が常に必要となる。
  3. 長期的なサービス提供や常にサービスの充実を図るための、人材や固定費の確保が必要。
  4. 使い放題の側面から、1回あたりの価値が低下する印象を与える。
  5. 新規顧客獲得のために月額料金を下げすぎるとブランド価値を損ねる可能性がある。

 

新しいビジネスモデル!ネイルサロンオーナーが知っておきたいサブスク5選まとめ

 

ネイルサロンのサブスク導入は、成功すれば、消費者は必要なニーズを埋めることができ事業者も安定収益が見込めるサービス形態となります。

他社事例やメリット、留意事項を検討し業績アップにつなげる参考となれば幸いです。

  • 丸田良廣(Yoshihiro Maruta)
    丸田良廣(Yoshihiro Maruta)

    経済産業大臣登録中小企業診断士。情報処理安全確保支援士。 ソフトウェア企業で総務業務に従事する傍ら、中小企業の経営支援や執筆を行う。株式会社mkyou57では、各専門家との連携・戦略提案業務のマネージャーを担当。

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